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映画『オンリー・ゴッド』(ニコラス・ウィンディング・レフン監督)を観て

 あれは何だったんだろう。
 観終わってこんな気持ちになったのは、ずいぶん久しぶりのような気がした。
 ムービックスさいたまのエントランスを出て駅へ向かうと、コンコースのあちこちにはまだクリスマスシーズンを思わせる電飾が光っていた。1時間半前に同じ場所を映画館へ向かって歩いていたときには、まだ飾り付けしているのか、と思っただけだったのに、観終わった今は、さいたま新都心駅の風景がいやに映画的に、いや、きっと『オンリー・ゴッド』的に見えた。なんだ、ずいぶん影響されてるな、と自分で自分を嘲笑してみたりした。
 駅までの短い風景の中で、ああそうか、この感じはデヴィッド・リンチの映画を見たときに感じたものと似ているのかもしれないな、と思った。そうしてさっき観た映画を思い返してみると、もしかしてなんとなくリンチっぽいのかな、でもなにか違うけど、リンチに比べると全然分かりやすいかもなー、とか思った。そして、ああー、リンチの映画を映画館で観ておくべきだったな、、、、、、、と後悔した。

 この『オンリー・ゴッド』の監督であるニコラス・ウィンディング・レフンと、主演のライアン・ゴズリングは、言うまでもなく、2011年公開の映画『ドライブ』の監督&主演コンビだ。僕は『ドライブ』を観るまでこの二人どちらについても知らなかった。でも観て、すぐにファンになった。とにかくかっこいい。一口に”映像美”といってもいろいろなタイプの美しさがあるけど、この監督の美しさは”かっこよさ”だと思う。男性目線とか女性目線とかそういう次元ではない、というか、たぶん、完全に”映画目線”のかっこよさという感じがする。映画好き目線、といってもいいかもしれない。あ、そうか、こういうときに”シネ・フィル(映画狂い)”という言葉を使えばいいのか。そう、つまり”シネ・フィル目線”のかっこよさなんだと思う。タランティーノ映画のかっこよさと似ているような気もする。タランティーノもシネ・フィルっていわれているし。
 そして主演のライアン・ゴズリングもまあかっこいいこと。現代を代表する映画役者であることは間違いないと思う。『ドライブ』以降、半端ない勢いで意欲的な作品に関わり続けている。デレク・シアンフランス監督の『ブルーバレンタイン』は近年の映画史に残る名作と唄われていて、実際とてつもない映画だったしとてつもない演技だった。同監督の作品『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』でもその存在感は圧倒的だった。その他にもジョージ・クルーニーが監督を務めた『スーパー・チューズデー』やショーン・ペンらと共演した『LAギャングストーリー』など、テーマや方向性は違えどどの作品も良質な作品ばかりだ。とにかく存在感がすごい。彼が出ていればとりあえずオッケーみたいな人だ。世界の映画人の中で今一番ノッてる人の1人だと思う。

 それから最後に、実はムービックスさいたま新都心はこの日初めて行ったのだけど、なんか良かったです、場所の感じ。レイトショーで1200円で観れたし。ありがたや。
 いや、やっぱり基本1,000円になってほしいですけどね。

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livedoor プロフィール

野本翔平

埼玉県行田市生まれ、在住。中央小学校→忍中学校→熊谷西高校(普通科)→専修大学文学部哲学科卒。2005年にパフォーマンスアートを知り、自身もパフォーマンスアーティストとして活動を開始。国内外で作品発表。2008年から地元行田市を拠点に活動。近所のパン屋さんで毎月1回アートイベントを開催し、現在も継続中。地元で活動する中でもっと行政と深く関わる必要性を感じ、2011年4月の行田市議会議員選挙に立候補するも次点で落選。2012年から地元の若者たちとともに地域の芸術文化振興を目指す市民団体「SEED」(行田市市民公益活動登録団体)を結成。現在も精力的に活動中。
<所属団体など>
アーティストグループbug-depayse(2007-)、埼玉県立近代美術館主宰SMF(SaitamaMuseForum)(2008-)、ささやかな政治活動をする会(2011-)、熊谷ヤバイラジオ(2011-)、SEED(2012-)。

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